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――ではそろそろ始めましょうか。その前に、こちらチラシです。よろしければお持ちください。

「ああ、ありがとうございます。でも知り合いがお店からいくつかもらってきてくれたんですよ(笑)」


――あら、そうだったんですか。



「ええ、その知人が、僕とロミオのコンビで今回のゲームを作っているってお店の方に話をしたら、「ああ、すごい好きなんですよー」って早速予約キャンペーンの方に参加していただいているみたいです」

「それは嬉しい話ですね」

「売上に繋がってくれるといいですね」
「この手の作品は事前情報だけではちょっと苦しいんですよね。こういう作風は2作3作として続けていかないとゲームとしての良さが伝わりにくいものですし」
「大切なのは既存ユーザー層に加えて、新規のユーザー層へどうアピールしていくかですね」


――さて、改めまして。
本日はお忙しいところありがとうございます。まず簡単に自己紹介をお願いできますか?



田中ロミオ:
「流しのライターです。それ以上のなにものでもないですね。いろんな意味で便利屋だったりもしますが。今回の作品では企画とか制作スタッフの紹介などをさせていただきました」

手塚とりぽか:
「シナリオを担当させていただきました手塚です。ロミオさんから頂いた叩き台の企画書からプロット作成等も担当しました。」

村上智右:
「ディレクターという形で参加させていただいた村上です。ディレクター?というより、クリエイターさんとプロデューサさんの間で板ばさみになってる人です(笑)」



一同:(爆笑)


――それでは最初の項目なのですが、どういった経緯で今回の企画が始まったのでしょうか?


「これはWebのコメントでも触れましたけど、手塚とりぽかさんとは10年以上も昔、一緒に仕事をしていたこともあって、今でもたまにお酒なんかも飲んでいまして」

「ここ最近はお互いに忙しくて時間がなかなか取れませんけどね」

「今回の戯画さんの担当さんとも私と手塚さんは知り合い同士でして。まぁ、そういうこともあって「feat.ラインで一本作りませんか?」と声をかけられました」
「お酒の席で、いつかみんなで一緒にゲームが作れたらいいねって話もしていましたので、その流れからお引き受けしたって感じです」
「実務面でのディレクターが必要だったので、私のほうからシルバーバレットの村上君に依頼する形で関わっていただきました」
「ご紹介に預かりました村上です(笑)」
「原画さんもご紹介いただいた方ですね」
「原画さんに関しては別の業界で腕を振るってらした方ですから安心してお任せできました」


――そういえば、週頭に15枚ぐらいの構図ラフがあがって、
週末までに全部線画が仕上がってたりしましたね。


「難しい構図の発注にもすんなり応じていただいていたので、どんな感じに仕上がってくるか、ライターとしても楽しみではありました」


――ゲームの方向性や企画について教えてください。


「戯画さんのほうから、これまでとは違った方向性の作品を出したいという大まかなラインを提示していただきまして、そこから何をしようかを決めていった感じです」

「違った方向というのは、具体的にどういった感じのものがあがっていたんですか?」

「たしか、喫茶店モノ、メイドモノ、ライトファンタジーあたりは避けて欲しいというお話だったと思います」


――他のラインがそういった方向性だったので、
同じモノを出すよりは別方向のがよいと考えていましたので。



「なるほど、多様性を出すって判断ですね。ターゲットユーザーに幅を持たせるってことですか」

「その条件を踏まえ、昨今のユーザーさんの望んでいるものはどういうものなのかを想定しつつ企画について相談を重ねていきました」

「その中で、戯画さんから「タイムリープものはどうでしょう?」というご意見をいただきまして。ただそれだけにとどまらず、プラスアルファするには何がいいのかっていうのを手塚さんも含めてブレストしていきました」
「僕が入ったころにはベースはおおよそ決まっていた感じでしたね。まぁ、第一印象としては大人のゲームにしてみました、みたいな(笑)」
「メインターゲットは確かに高めを意識してますね。その上で、どうやって従来層を取り込むのかが大切なわけですけど」
「業界全体を見れば、可愛らしいっていうようなところをアピールしている作品が多いのは事実ですし、それを外してってのも変な言い方ですけど、一風変わったもの?というアプローチは良い選択なのではないでしょうか。ただ言い方が悪いかもしれませんが、隙間を狙ったような感じなので、ちょっと地味かもしれないですね」
「でも、こういった作品もないとね。甘いお菓子ばかりでは飽きてしまうでしょうし」
「今回はラジオというガジェットが鍵になっているんですが、私たちの世代からすると深夜ラジオを聞きながら勉強っていうのが定番だったんですよ」
「たしかに、オールナ○トニッポンとかはよく聞いてました」
「原画さんともラジオ番組話で大いに盛り上がりましたよ。ラジオ聞きながらだったから勉強に集中できなかったとか(笑)」
「つまり、私たちぐらいの、まぁ、いわゆるおっさん世代(笑)にとってラジオっていうのは懐かしいものだから、これをメインターゲットに据えましょうと。加えて、最近はWebラジオというのが普及して、若い世代の人も聞くようになっているじゃないですか」
「潜在的なラジオユーザーっていうのは、僕らが考えているより多いのかもしれないですね」
「実際、若い人もメジャーなラジオ番組は聞いているみたいですよ」
「手塚さんはラジオ番組の脚本なども書かれていた方なので、このネタは上手く料理してくれるだろうという読みもありましたけど」
「そういえば、初期はラジオの部分がパソコン通信とメールだったんですよね」
「それについては、共通体験としてみるとラジオよりは圧倒的に少ないんじゃないか?という意見があって変更をしました」
「たしかに、若い子たちにパソコン通信って知ってる?と聞いてもわからないかもしれないですね」
「Windows以降の人たちは知らないでしょうね」
「その点、ラジオはほとんど誰でも知っているものですから、いちいちこれはこういうものですって説明をしなくてもいいんですよ」
「ネタの一般化とでも言えばいいんですかね。マニアックに偏るよりはメジャーなものを題材にしたほうが共感は得やすいでしょうし」
「初期の資料を読み返してみると、かなりSFしてますね」
「戯画さんからはあまりSF色を強く出さないで欲しいと言われてましたから、そこからどうやっておいしい要素を取り出していくかに時間を費やしたような気がします」
「あとは全体の雰囲気として懐かしい感じを出してはどうかという意見もありました。現代ではない、少し前の世相を扱った作品なら、私たちぐらいの年代は懐かしいですし、若い世代の人にとっては話には聞いていたけどどんなものだったんだろう?って興味を持ってもらえるんじゃないかと」


――そういえば、ゲームの雰囲気をつかむためにロケハンにも行ってきましたね。


「私と戯画さんの担当さんと背景の方の三人ですね。一泊二日でいろいろと回ってきました。都会とは違う、ちょっと懐かしい感じを背景からも感じとっていただければ嬉しいですね」
「実際、タイムリープモノとノスタルジーは親和性が高いですし。尾道三部作なんて定番中の定番ですよね」


(次週へ続く)

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